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うんち

ブーリアス 第一歌(1)

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ブーリアス 第一歌(1)


糞ひり出ずる穴(*1)の弛緩よ――便座の如く冷ややかな世俗(*2)を暖める者よ、歌い賜え。

クソシアの民を統べる王スカトロンが、腹と共に下した検便の命(*3)に、汗を漏らしながら(*4)応じた戦士たちの排泄を。

二つ指を受け入れる広い穴(*5)を以て、我らに歌い賜え。


(一―七)



訳注
*1 アヌス(アナス)を指す。

*2 便器は冷たさの象徴として度々出現する。これは、古代の便器には保温機能がなかったためとする説や、排泄することで体温が下がるためとする説など、学者間でも意見の分かれるところである。

*3 dossariaは、「腹を下す」と「命令を下す」の両者の「下す」に用いられる動詞であり、これはクソシア語と日本語の奇妙な一致の好例である。

*4 失禁の婉曲表現とするか、そのまま「汗を流す」とするかで見解が分かれる。どちらにしても、なんか奮い立ってるみたいなことを言っているのだろう。

*5 二本の指が入るほどに緩まったアヌスを指す。supporiaは「するりと入る」という原義があるため、「なんとか二本の指が入る」というよりは「難なく二本の指が入る」という解釈が妥当である。そのような広いアヌスはアヌラルスの喧噪をも凌ぐ歌を歌うものであると讃えた枕詞であり、これはアヌスがアナッスス世界のアナルホジッチと同一視される根拠の一つである。
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